Loading...
実業家の考え方

映画レビュー、スティーブ・ジョブズ氏の半生を描いた『Steve Jobs』

※このブログはネタバレを含みます

皆さんは、映画をご覧になりますか。
私は、新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の影響もあって、映画館に行くのは控えていました。ただ映画自体は好きなので、時間をつくって自宅で見るようにしています。今回紹介させていただく映画は、スティーブ・ジョブズ氏の半生を描いた『Steve Jobs』です。

スティーブ・ジョブズ氏は、Apple inc.の創業者です。また、アニメ映画『トイ・ストーリー』などを制作したPixar Animation Studiosの創業者でもあります。このブログでも以前、スティーブ・ジョブズ氏については紹介しているので、ご都合がよろしければご一読いただけると嬉しいです。

この映画は、スティーブ・ジョブズ氏が大学生だったころから、Apple inc.を創業して、退任に追い込まれてから復帰するまでが描かれています。その後は、冒頭に登場するiPodはもちろん、ノート型パソコンのMacBookやスマートフォンのiPhoneなど数々の革新的な製品がリリースされました。

映画でも描かれていますが、他にない創造的なものをつくること、細部にまでこだわることが唯一無二のものを生み出す秘訣だと学べました。私も仕事は細部までこだわって、より良い成果を出せるよう精進します。

イノベーションを興すためにはチャレンジと情熱が必要!

物語は、大学生時代からスタートします。ただ、スティーブ・ジョブズ氏は大学の授業にあまり興味がなく、リード大学を退学していました。それでも、カリグラフィー(書体)の講義には興味が惹かれ、授業に参加します。このことは、2005年のスタンフォード大学卒業式で行われたスピーチでも語られています。このスピーチにて、かの有名な”Stay Hungry.  Stay Foolish.”が生まれました。最後だけピックアップされていますが、スピーチ全編で学べることも多いのです。ご覧になられたことがない方がいらっしゃいましたら、一度視聴してみてはいかがでしょうか。

話をカリグラフィー(書体)に戻します。スティーブ・ジョブズ氏は、字体の組み合わせや文字間隔を調整することで、見た目を美しくすることに魅了されました。カリグラフィーの講義が将来にどう活きるかは全く見当がついていませんでした。それが10年以上経過した後のマッキントッシュの開発に役立ちます。スピーチでスティーブ・ジョブズ氏が語った言葉を借りると、「点と点が結びつく」です。映画の中で「すべてが重要な課題」というセリフがありますが、書体を含め、どんなことにもこだわり抜いたからこそ、点と点が結びついてマッキントッシュが誕生したのだと思います。

映画では、インド旅行でインスピレーションを得たエピソードなども描かれています。その後、スティーブ・ジョブズ氏はApple共同創業者のスティーブ・ウォズニアック氏が開発したコンピュータに感銘を受けます。今となっては当たり前ですが、モニターとキーボードを繋いだコンピュータは世界初でした。

Appleは自身のビジョンを達成するためにチャレンジを続けます。そして、モニター、ボード、キーボードが一体となったAppleⅡを誕生させます。販売店にて指摘されたユーザーの「すぐ繋いで使いたい」という要望に応えるための製品です。

スティーブ・ジョブズ氏はそこからも邁進して、自分の娘の名前をつけたLisaの開発に取り掛かります。Lisaに対する情熱やこだわりはすさまじく、開発費用が膨大になります。取締役会は、スティーブ・ジョブズ氏をLisaの開発から外します。ジョブズ氏本人はショックも大きいですが、さすがだと思ったのは常に前向きで仕事をしていることです。そこから、マッキントッシュの開発に携わります。

まずは、スティーブ・ウォズニアック氏などの開発チームへリクルーティングすることからはじめます。その後は、革新的なPCをつくるためには他社製品の模倣はやめること、無理と言わず情熱的に取り組むことをチームに説き続けました。その結果、世界で初めてとなるGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)のPCであるマッキントッシュが誕生しました。GUIとは、言葉自体は馴染みがないかもしれませんが、コンピューターの画面上に表示されるアイコンなどをマウスで操作できることを言います。当時はコマンド入力のみだったため、操作性が格段に飛躍しました。

スティーブ・ジョブズ氏は、マッキントッシュを世に広めるため、マーケティングのプロをappleに招へいします。ジョン・スカリー氏です。ジョン・スカリー氏は、当時ペプシコーラの製造販売を行うPepsico, Inc.で社長をつとめている方でした。ジョン・スカリー氏をappleに招くことで、またドラマが起きるのですが…ここまでブログを読んでいただいて、興味を持っていただけたなら、一度映画をご覧になってみてはいかがでしょうか。

最後に

この映画は、実在する人物を取り上げた史実に基づくお話です。なので、結論や話の展開は大筋分かっていました。ただ、知らなかった部分も多いので、この映画を通じてよりスティーブ・ジョブズ氏という人間を知ることができたと思います。Appleは、2022年1月に株価の時価総額が3兆ドルになりました。これは、日本の東証1部に上場している企業の時価総額の半分近くになる額です。

これほどの企業を生み出すために必要なものは、明確なビジョンとそれを実現させるまでやりつづける情熱や信念だと学びました。そして、誰よりも自社の製品を愛することも大事だと思います。私も自分の仕事を愛して、誇りを持って成果を出し続けます。