コミュニケーションに必要なのは「伝わる」こと
仕事やプライベート、さまざまなシーンでコミュニケーションは必要です。営業で取引先と商談をするとき、上司に意見を通すとき、想いをよせる人に告白をするとき、他にもコミュニケーション力が問われる場面はたくさんあります。
しかし、現代はアナログのコミュニケーションを取る機会が非常に少なくなってきているため、コミュニケーションを苦手としている若者が多いのが事実です。人との会話がうまくできない、電話で会話するのが苦手などの悩みを聞く機会も多いです。
そこで今回はコミュニケーションの達人であるジャパネット元社長の高田明氏から、コミュニケーションのコツを学んでいこうと思います。視聴者を釘づけにして、商品をどんどん売っていく秘訣は何なのでしょうか。
伝統芸能「能」から学ぶ3つの視点
高田氏は通販番組で視聴者とコミュニケーションを取るとき、3つの視点で伝え方を考えているそうです。日本の伝統文学、能には「我見」「離見」「離見の見」の3つの視点があり、高田氏もその考え方を取り入れています。
「我見」は自分から見える視点、「離見」は相手からの視点、「離見の見」は第三者からの視点です。自分よがりではなく、相手の気持ちや全体の状況を考えてコミュニケーションをとることが現役時代の圧倒的な売り上げを生み出したのでしょう。
「序破急」を意識することで伝わりやすい文章に
さらにもう1つ、能の考え方で高田氏が大切にしているものがあります。それが「序破急」という話の展開です。よく「起承転結」の順番で話すと分かりやすいと言われますが、高田氏に言わせると起承転結を気にする必要はないとのこと。
高田氏の通販を聞いていると「今日ご紹介するのはこちら」と言って、結論から始まることもしばしば。そのあと、商品の特徴をわかりやすく説明し、最後は値段の話をしていきます。
たしかに、わたしも営業やプレゼンでは結論から話すようにと教わってきたので、意識はしていませんでしたが「序破急」の流れで話しています。伝わりやすい話し方は昔から変わっていないようです。
相手をイメージして話すことで「伝える」から「伝わる」へ
今回ご紹介した「3つの視点」、「序破急」はどちらも自分が伝えたいことが、相手に伝わるためにある考え方でしょう。「伝える」ではなく「伝わる」ことがコミュニケーションではとても重要で、特に営業では「伝わる」商談をできる人が売り上げを伸ばしていきます。
「伝わる」ために相手の気持ちをしっかり考え、喜ばれるコミュニケーションやプレゼンテーションをしてみてはいかがでしょうか。