人生の目的をから逆算するから身に付きやすくなる
入社してから企業研修やOJTなど、自分の実力を身に付けていくための勉強はたくさんあります。
将来自分がどうなりたいかという目的があったほうが、研修で何を勉強すべきか明確になります。
&create(アンド・クリエイト)の代表である清水久三子(しみず くみこ)氏は、大手アパレル企業を経て、コンサルティング会社へ転職。
2013年に独立してから、多くの企業研修の講師をやっています。また、人材育成のプロとして活躍された経験をもとに、勉強法や仕事術についての著書を出しています。
清水氏は、研修を上手く活かせる人の特徴は目的を持って参加している人だといいます。
学生時代では受け身の受講でよかったかもしれませんが、社会人になってからは自ら進んで学んでいくことが大事だと言っています。
研修で活かしてきた経験をもとに、自分の目的にあった学習を意識することの大切さを提言されているので、ご紹介していきます。
収入アップを目指す人は、稼ぐイメージを身に付けることが大事
清水氏が講義するとき、まずはじめに「あなたは今日、何をしにきましたか?」と聞くそうです。
この目的を明確にすることが大事だと清水氏はおっしゃっています。
学習目的はいろいろあると思いますが、収入アップが目的という人は多いのではないでしょうか。
仕事に関係する資格試験に合格し、年収60万円アップするとわかっていたら、頑張る気になりませんか?
「学ぶ=稼ぐ」のイメージがつくと、稼ぎたい人はきっと頑張るでしょう。
それでも学習していて途中で挫折してしまう人がいます。
それは、「なぜ稼ぎたいのか」が明確でないことが原因なのではないでしょうか。
学習するためには、お金と時間をかけていく必要があります。
収入を上げたいという目的と、お金や時間をかけていくことを天秤にかけたとき、どちらが自分のなかで勝るのか。
絶対に収入を上げたいと思っている人は、とにかく学び、収入を上げることだけを考えているはずです。
学習してもよく挫折してしまう人は、なぜその学習が自分にとって必要かを明確にすることから始めてみてはいかがでしょうか。
収入をあげたいと考えている人は、なぜ収入を上げたいか?そのためにどう努力したらいいのか?という目標と行動を明確にすることから始めることをおすすめします。
出世したい人は、一点突破学習よりスパイラル学習で全体を把握する
収入アップ以外の学習目的で多いのは、会社のなかで出世したい!成長したい!という目的です。
清水氏は、仕事のスキルアップについて、1つのことを極める1点突破学習より幅広く勉強するスパイラル学習をおすすめしています。
例えば、あなたがオーナーで小売店をオープンさせるとします。
オープンの期日はもう決まっているにも関わらず、内装をおしゃれにしようと思ってそれだけに夢中だとしたらどうでしょう?
・どんな商品を並べるか
・働く人の教育をどうするか
・どうやって集客するか
など、すべて同時に進めていく必要があります。
自分がお店を持つオーナーなら、それができて当たり前でしょう。
もし、あなたが会社の部長になりたいなら、いまの上司と同じように仕事ができますか?
先ほどは、小売店で例えましたが、仕事のできる上司なら自部署だけではなく、他部署との連携も取っているはずです。つまり、幅の広いコミュニケーションと知識が必要になってきます。
あなたはこんな行動をしていませんか?
・俺は営業じゃないから、契約のことはよくわからない
・事務処理は、事務の人にすべて投げっぱなしでよく理解していない
・自分に関係のない会議は、眠くて仕方ない
これらに当てはまる人は、出世や成長しにくい人だと思います。
あなたがなりたい上司がいるなら、同じ視点で仕事ができるといいですよね。
目の前の仕事だけではなく、仕事の全体を知ることで仕事の流れをつかむことができ、きっと視野も広くなるでしょう。
同じ仕事をするなら、自分が目指す視点で仕事ができるといいですよね。
100年時代で自分の目標を決め、やるべき学習をしていく
人生100年時代と言われるなか、
あなたのやりたいこと・なりたい自分とは何でしょうか?
その目標によって、自分にとって効果的な学習方法が変わるはずです。
清水氏がおっしゃる「あなたは何のために学ぶのか」
自分の目指す理想像に近づくため、わたしも目標に沿った努力をしていきたいです。