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起業/独立

スポーツ用品業界を牽引する会社の創業者3選

皆さんは、〇〇の秋というと何をイメージされますか。食欲の秋、芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋などがありますが、今回はスポーツの秋にちなんで、スポーツ用品の製造メーカーに焦点を当ててみます。

スポーツ用品の製造メーカーは、数多くあります。その中でも競争を勝ち抜き、会社を拡張させた創業者の方々からは、並々ならない努力を感じました。以下で紹介させていただいただけでは足りないくらい、数多くの困難な出来事が起こっています。そして、それを逆にチャンスへと変え成長できたからこそ、世界的な大企業へと変貌を遂げることができました。私もピンチをチャンスに変えて、自分自身を成長させていきます。

フィル・ナイト氏(Nike, Inc.)

まず紹介させていただくのは、Nike, Inc. の創業者のフィル・ナイト氏です。フィル・ナイト氏は、1938年にアメリカ合衆国の北西部にあるオレゴン州のポートランドで生まれました。ポートランドは、オレゴン州最大の都市で人口約65万人の街です。ポートランドは豊かな景観と美しい自然に囲まれた街で「最も済んでみたい都市」ランキングで上位に選出されることもよくあります。Nike, Inc. の本社は、フィル・ナイト氏が生まれたポートランドから西に約11km離れたところに位置するビーバートン市にあります。

フィル・ナイト氏は学生時代、スポーツに取り組んでいました。一番熱心だったのは、陸上です。そして、地元のオレゴン大学からも学内にある陸上競技のチームに入りました。その時のコーチだったビル・バウワーマン氏から大きな影響を受けることになります。ビル・バウワーマン氏は、先進的なコーチングをする方でした。トレーニング内容はもちろんのこと、道具にもこだわっていました。アッパーソール(表甲)を軽量化や、素材をナイロンに変えるなど、改良箇所は多岐にわたります。

オレゴン大学卒業後は、スタンフォード大学のビジネススクールに入学します。修士論文のテーマはマーケティングです。執筆にあたって、競技用シューズのマーケットならAdidas AGやPuma SEなどの大手企業に勝てるのでは、と考えるようになりました。そして、ビル・バウワーマン氏と共にNike, Inc. の前身となるブルーリボンスポーツ社を設立します。

次は、競争相手としてマーキングされた Adidas AG, Puma SE の創業者であるダスラー兄弟を紹介させていただきます。

ダスラー兄弟(兄: Puma SE, 弟: Adidas AG)

次は、Puma SEの創業者であるルドルフ・ダスラー氏と Adidas AGの創業者であるアドルフ・ダスラーの二人を取り上げます。アディダス、プーマをご存知の方は多いと思いますが、創業者が兄弟だということも知っている方はどれくらいいるのでしょうか。かくいう私も、このブログを執筆するために調査するまで知りませんでした。

ダスラー兄弟は靴職人であるクリストフ・ダスラーのご子息で、兄であるルドルフ氏が1898年、弟のアドルフ氏が2年後の1900年に誕生します。アドルフ氏誕生から、14年後の1914年に第一次世界大戦が勃発します。戦争は4年続き、ドイツは敗戦国となります。そのため、ダスラー一家は貧困に苦しみました。靴職人と並行して営んでいた洗濯業は立ち行かなくなります。そこで洗濯場を改造して、Puma SE, Addidas AGの前身となるダスラー兄弟製靴工場を設立し、ダスラー兄弟商会を創業しました。

ダスラー兄弟は、互いの足りないところを補い合っていました。プレゼンテーション能力が高く、情熱的で営業力の高い兄のルドルフ氏。職人気質でモノ作りが得意な弟のアドルフ氏。最高のコラボレートでした。そして、1936年に開催されたベルリンオリンピックでピークを迎えます。ダスラー兄弟商会が製作したスポーツ用靴は、オリンピックを通じて海外に発信され、売り上げが爆発的に伸びました。

しかし、ダスラー兄弟の袂を分かつことになります。その要因も戦争です。1939年に始まった第二次世界大戦を機に、兄弟は疎遠になり、終戦後にそれぞれ別会社を立ち上げます。それが、Puma SEであり、Adidas AGの前身となる会社です。

最後に

今回は海外の企業を取り上げましたが、日本にも優良なスポーツ用品の製造メーカーは数多くあります。野球用品など取り扱う美津濃株式会社(MIZUNO)、ランニングシューズなどを手掛ける株式会社アシックス、テニスラケットやボールなどを扱うヨネックス株式会社などです。もちろん、それぞれの会社には創業者がいて、そこにはドラマがあります。今後は、日本企業のスポーツ用品の製造メーカーに絞って記事をかけたら、とも考えています。その際は、ご一読いただけると幸いです。