目次
- 著者の紹介
- ブランドとブランディングの違い
- ブランドづくり
- まとめ
著者の紹介
広告を出す際に重要になるものがクリエイティブ(広告などの制作物のこと)ですが、そのクリエイティブや広告の企画を考える【広告クリエイター】がいます。
その中でも、今回は博報堂出身のクリエイター【牧野圭太氏】の著書『広告がなくなる日』から、ブランド作りについて学んだことをお伝えします。
牧野圭太(まきのけいた)
広告クリエイター。博報堂出身。文学作品を最大16ページにまとめた「文鳥文庫」を販売する文鳥社や株式会社カラスを経て、2021年1月より株式会社DEをデザイナー柴田賢蔵と共同創業。「社会性のある広告コミュニケーション」を軸に、社会を前に進めるためのインパクトある広告事業を次々と打ち出している。2021年3月に書籍『広告がなくなる日』を上梓。
牧野圭太さん「広告がなくなる日」インタビュー より良い未来のために「広告」ができることは|好書好日 (asahi.com)
牧野氏の最近の取り組み内容としては、共同創業した株式会社DEの新プロジェクトとして「SUN%」をスタートしています。
寄付プラットフォーム「SOLIO」を利用して、自分が買った商品の3%を自動的に寄付してくれるサービスになっています。
ブランドとブランディングの違い
今回のテーマでもあるブランドについてですが、ブランドとブランディングでは、どう違うのか明確な定義を知らない方もいるかもしれません。
本書では、ブランドとブランディングの違いについてこう定義されています。
ブランド
人・企業・プロダクトサービスなどに宿っているアイデンティティ。
ブランディング
ブランドが人々から愛されるために行うあらゆるアクションの総称。
牧野氏いわく、ブランディングとは何か聞かれた際には、「人々から愛される為のあらゆる活動」だと答えるそうです。
確かに、グッチやルイ・ヴィトンのような有名ブランドは、年代を超えて沢山の人から愛されています。
また、ブランド力が上がることで、愛されるだけではなく、ブランドに顧客や社員、メディアや投資家までも集まってくるそうです。
ブランドを強化することで企業にとって一番のメリットは、HR(ヒューマンリソース)への貢献だそうです。
大手企業にいい人材が集まるのは、大手と言うブランド力があるからです。大手と聞くだけで、「安定した収入が確保できそう」とか、「大きい仕事ができそう」というようなイメージを求職者に抱かせることができます。
そういったイメージを求めて人材も集まって来るのだと思います。
ですので、事業を立ち上げるにあたり、ブランディングしていくことは、とても重要な取り組みです。
ブランドづくり
では、どうやってブランドをつくっていくのでしょうか。
本書では、ブランドづくりの要件として下記があります。
思想の規定
そのブランドが何を目指しているのかを言葉にして伝えること。
世界観の設定
ブランドの世界観、空気感をデザインや映像で伝達していく感覚的表現。
最近では、ブランディングしていくうえで、「ビジョン」を「佇まい」や「空気」で伝達することが重要になってきているようです。
また、ブランドはつくるモノではなく「情熱」から生まれるものだそうです。
「いいものをつくりたい/届けたい」という思いそのものが、自然と「ブランドと呼ばれるもの」に置き換わっていくのだそうです。
従来、ブランド広告のクリエイティブを制作する際、「企業の抱える問題」と「製作者の思想とスキル」、「生活者のインサイト」が交わるところに、広告のクリエイティブがあるとされてきました。
最近では、そこにプラス「社会的な意味・意義」が必要になってきているそうです。
単に広告を出すだけではなく、その取り組みが社会にどんな意味があるのかを表現することが重要になってきています。
皆さまも、ご自身の企業ブランディングを行っていく際には、社会的にどんな意味があるのかという視点も取り入れてみてはいかがかと思います。
まとめ
ブランドをつくりあげていく為には、やはり良いものやサービスを届けようとする思いが重要だと気づきました。
愛され続けるものには、決まってストーリーがあり、そのストーリーやコンセプトの思いに共感されブランド化されていくのだと感じました。
また、そこに社会的な意味や意義も結びつけることで、よりこれからの時代に適用したブランド構築ができそうです。
是非、本書を参考にして頂き、ブランディングについて考えてみてはいかがでしょうか?