学歴と能力、一緒に働くならどちらを重視するか
もしあなたがこれから一緒に起業する仲間を探していたとしたら、
「学歴が優秀な人」
「能力が高い人」
どちらの人と手を組みたいですか。
わたしは国立大学を卒業し、マネージャーや人事も経験してきました。そのなかで感じたのは、学歴と能力は無関係のものだということです。
有名大学出身でも仕事のミスが多い人もいれば、高卒でも優秀な人もいます。
スティーブ・ジョブズ氏、ビル・ゲイツ氏、ヘンリー・フォード氏は、誰もが知る実業家ですが、誰も大学を卒業していません。
“次のスティーブ・ジョブズ”と呼ばれているイーロン・マスク氏も、自身の会社テスラモーターズで働くためには、大学の学位どころか高卒である必要さえないと公表しました。学歴ではなく能力が高い人材を雇うために、「類まれな才能を持っていることを証明するための優れた実績」を求めているそうです。
イーロン・マスク氏の組織づくりから学ぶことで、起業や独立に役立つ大きなヒントが得られるのではないでしょうか。
能力が高いかどうかは経験を深掘りすればわかる
では、どうすれば人の才能を見抜くことができるのでしょうか。
イーロン・マスク氏は面接の際、「キャリアの概要」と「今まで直面した最も難しい問題をどう乗り越えたか」を聞くそうです。そこで嘘の話をしていないかを確認するために、その問題ついて、本人でなければ答えられないような質問もするとのこと。
その人自身の経験を深くを知ることではじめて、面接に来た人の能力や才能を見極めることが可能になると思います。どんな実績があるのか、困難に直面した時にどういう風に乗り越えてきたのかは、一緒に働くうえで重要なポイントですね。
仕事を最速で進めるためには指揮命令系統は不要
能力の高い人材を採用することができたとして、あとはその能力をいかんなく発揮できる状況をつくる必要があります。
日本企業では部署ごとに仕事をすることが多く、情報もトップダウンで指揮命令系統にしたがっていることが多いイメージがあります。しかし、イーロン・マスク氏は部署のような縦割りは不要だとしています。
社員それぞれが仕事の前進や問題解決を最速で行えるように考え、必要な人とコンタクトをとる。そのために部署が違う人と連絡をとり、必要であればCEOに直接連絡することもイーロン・マスク氏は推奨しています。
たしかに、このほうが余計なやり取りなく必要な情報伝達ができるので、仕事の効率は良くなるでしょう。
日本の伝統に縛られずに、効率的な会社をつくろう
起業するときはぜひ「どんな人間と一緒に仕事をしたいか」を考えてみてください。学歴はもちろん参考になりますが、イーロン・マスクのように実績や能力重視の採用をするほうが会社は成長しやすいと思います。
そして、社員同士が自由に情報交換できる風通しのいい組織にすることで、能力の高い社員の力が効率的に発揮できるのではないでしょうか。起業を考えているかたの参考になれば幸いです。