「金利・手数料は、ジャパネットがすべて負担いたします!!」
少し甲高い声で商品をおすすめする、ジャパネットたかたの創業者・高田明(たかた あきら)氏の姿が思い浮かぶかたが多いのではないでしょうか。
2015年に息子の旭人(あきと)氏に社長を交代しましたが、いまでもジャパネットたかたはお茶の間で人気のテレフォンショッピングです。
明るいキャラクターや商品の説明が上手なだけではなく、実業家としても素晴らしいリーダーシップを発揮しています。
1990年からラジオショッピングを開始。2001年からはテレフォンショッピングにも参画してから、毎年のように売り上げを増やしていました。しかし、2010年12月期に過去最高売上高の1,789億を記録してから、2012年12月期に1,170億円と売上げが激減。原因は、売上げの6割を占めるテレビが売れなくなったからです。
「覚悟の年」として背水の陣で挑んだ2013年の決算で過去最高益が出せなければ、社長を勇退すると発言し世間を沸かせましたが、見事、最高益を達成することができました。
最高益を達成できたのは、社員の頑張りのお陰と謙遜していましたが、高田氏のリーダーシップとお客様ファーストの経営理念が、社員の心を動かしたのではないかと思います。
今回は、ジャパネットたかた創業者・高田明氏が大事にしてきたことを紹介していきます。
経営が悪化しても企業のミッションを果たす覚悟を持つこと
高田氏はいいときも悪いときも、経営はぶれちゃいけないと考えています。
それには、自分たちの考える企業のミッションを、世の中に発信していきたいという高田氏の想いがありました。
企業は誰のためにあるのか?
株主のため?そうではなく、人のためにあるものだと。
税金を納めて、それがインフラになり、社会をよくしていくためにあるんだ。
企業が成長していくについて、社会貢献が大きくなる。
つまりは、企業の売り上げがCSR(企業の社会的責任)を果たすということに繋がっていきます。
売り上げを上げるためには、お客様の期待に答える、そして期待を超えること。
2013年のV字回復の裏には、社会的責任を果たすという高田氏の強い覚悟がありました。
自分がいいと思った商品だけを取り扱う経営スタイル
V字回復させたもうひとつの理由に、テレビ以外の家電商品の売り上げは好調だったことがありました。
これは、会社の収益は2010年から減益減収でも、赤字利益にはならなかった要因のひとつでもあります。
売り上げが好調だった理由に、つくったものをどう伝えるかを意識したことがよかったそうです。
日本だけではなく、国外にもいい商品はたくさんあります。
商品の説明をしているだけでは、お客様の購買意欲には繋がりません。
テレビショッピングのなかで、高田氏は原稿はつくっていないそうです。
プレゼンの準備で、商品をしっかりと把握するからこそテレビを超えて言葉が伝わるのではしょうないでしょうか。
いい商品をいいと伝える商売人に自分がなろうという決意があります。
これも社会貢献にも繋がりますし、高田氏のぶれない経営スタイルです。
100年企業を目指して、社員とともに成長する会社にする
高田氏はジャパネットたかたを100年企業にするために、どうしたらいいか考えています。
そのために必要なことは、社員の意識でした。
正すものは正す。
そして、社員同士仲良しだけではいけないので、競争原理をもって仕事に取り組んでもらうという意識づけをしているそうです。
企業は人とともに成長していき、目指しているミッションを達成していきます。
成長していくたびに、やらなきゃいけない課題が出てきます。
課題が出てきたら、お客様のためにどうしたらいいかと考えると、解決策は出てくるという高田氏の考え。
高田氏の常に社会貢献をするというぶれない信念を、後世に引継ぎ100年企業を達成してもらいたいです。