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起業/独立

映画『十一人の賊軍』から学ぶ、信念と反逆の物語

過ごしやすい季節になりましたが、皆さまはいかがお過ごしでしょうか。来週にはゴールデンウィークなので、映画を鑑賞しようという方も多いと思います。私もその1人です。色々調べていたのですが、ワクセル公式HP に気になる作品があったので紹介します。フライングではありますが、実業家を目指す上でも学べることが多いと感じました。

映画『十一人の賊軍』とはどんな作品か?

『十一人の賊軍』は、幕末の動乱期を背景に、賊軍と呼ばれたある小隊の物語を描いた歴史ドラマです。物語の舞台は、明治維新の最中。時代の大きなうねりのなかで、主流派に抗い、自分たちの信念を貫こうとした十一人の男たちが主人公です。彼らは新政府軍にとって「賊軍」とされ、敗者の烙印を押された存在です。しかし映画は、彼らの視点に立ち、決して単純な「反乱者」としてではなく、自らの正義と誇りを守ろうとする姿を丹念に描いています。

物語の進行とともに、彼らがただの暴力集団ではなく、明確な思想と覚悟を持った集団であることが明らかになります。一人ひとりの背景、選択、苦悩が丁寧に描かれ、観る者の心に強い印象を残します。映像はモノトーンを基調とし、歴史の陰影と重厚な空気感を巧みに演出。まるで当時にタイムスリップしたかのようなリアリズムを感じました。

感じたこと、学んだこと──「正義」は常に一つではない

この映画を通して最も強く感じたのは、「正義とは何か?」という問いです。歴史の教科書では一方的に語られる「勝者の正義」だけではなく、敗者にもまた、守ろうとした価値観や信念があったということに、改めて気づかされました。特に印象的だったのは、リーダー格の男が「たとえ敗れるとしても、我々が信じる未来を示すことに意味がある」と語るシーンです。この言葉は、現代に生きる私たちにとっても大きな意味を持つのではないでしょうか。

また、彼らが自らの意志で「主流」を選ばず、あえてリスクある道を歩む姿勢は、まさに起業家の姿勢そのものです。保守的な道ではなく、未踏の領域へ飛び込む──その覚悟と信念こそが人を動かし、時代を変える原動力になるのだと痛感しました。

なぜこの映画は、実業家や起業家にとって価値があるのか?

『十一人の賊軍』は、単なる歴史映画にとどまりません。むしろ「志を貫くとはどういうことか」「逆風の中でも己の信念を曲げない強さとは何か」といった、本質的なテーマが描かれており、これから何かを成し遂げようとする人にとって多くの学びがあります。

起業の道は、必ずしも「正解」がある世界ではありません。むしろ多くの場合、既存の価値観に疑問を投げかけ、新しい「当たり前」を作る作業です。つまり、最初は「賊軍」と呼ばれるような存在であっても、その信念がやがて社会に必要とされることもある。この映画の登場人物たちは、まさにその象徴です。敗者として語られることが多い彼らですが、信じた未来を最後まで諦めなかった。その姿は、私たちが自分のビジョンを持って行動するうえで、非常に強い励ましになります。

また、リーダーシップ、チームワーク、リスクに向き合う姿勢など、実業家にとって欠かせない要素も随所に描かれており、単なる物語以上の気づきを与えてくれます。

最後に

映画『十一人の賊軍』は、起業や実業という現代の戦場に立つ私たちにとって、過去からのメッセージが詰まった作品でした。たとえ少数派であっても、自らの信念を貫くことの価値。その勇気と覚悟を学びたいすべての人に、この映画は強くおすすめできます。起業とは、ある意味で「賊軍」になる覚悟を持つことかもしれません。そして、その覚悟があるからこそ、新しい時代が切り拓かれていくのだと、改めて感じました。