
空を自在に飛び回るドローンによって、測量や点検、農業支援などが劇的に効率化されつつあります。その分野で世界No.1の実績を誇る企業、Terra Droneを率いるのが、徳重徹さんです。幼少期の山口県から始まり、保険業でのキャリア、中断と挑戦を重ねたMBA留学、EV事業での起業、そしてついにはドローン産業の“低空域経済圏”への挑戦…その軌跡は、いつの時代にも必要な“挑戦する勇気”を教えてくれます。本ブログでは、徳重さんの歩みとその信念を「ドローン」の視点で切り取りながら、私なりの考えも交えてご紹介します。
挫折から生まれた起業家精神とEVへの挑戦
徳重さんは九州大学工学部卒業後、大手保険会社に就職しました。しかし、「毎日が充実していたが、自分のやりたいことではない」と感じ、程なく会社を辞めます。さらには「MBAが取れるところを探し」Thunderbird経営大学院へ留学するも、当初の志望校には落ち続けるという挫折も経験しました。それでもその挫折が、徳重さんにとって燃料となり、MBA取得後にはシリコンバレーで日本の技術ベンチャー支援に従事し、2010年にテラモーターズを設立しました。その後、徳重さんが率いるテラモーターズはEV二輪・三輪車で国内シェアを急速に伸ばし、東南アジア市場へ進出。国家プロジェクトへの参入候補に選ばれるなど、日本発グローバルベンチャーとしての足場を固めていきました。
徳重さんが挫折をバネに変える強さには、特に共感します。誰しも通る「失敗」は、むしろ飛躍のきっかけになるのだと教えてくれます。
Terra Drone設立、そして「ドローン×サービス」で世界No.1へ
テラモーターズの成功を経て、徳重さんは2016年にTerra Drone株式会社を設立しました。ドローン事業に舵を切った背景には、「測量・点検・農業などにおけるドローン活用」という未来産業への視座がありました。徳重さんが率いるTerra Droneは、ハードからサービス、プラットフォームまでを包括する事業構成を取り、ドローン産業の衛星軌道のような“低空域経済圏”の構築を志向しました。結果的にドローンサービス企業として世界でNo.1の地位を確立しました。
徳重さんは「ドローン=飛ぶ機体」という枠を超えて、そこに広がるインフラやプラットフォーム構築を見据えており、その発想は非常に戦略的で壮大なビジョンだと感じます。
新たな挑戦:EV充電インフラ「Terra Charge」
さらに2022年、徳重さんはEV充電インフラ事業「テラチャージ」を日本に立ち上げました。徳重さんが目指すのは、「EVをより身近に」、そして「ソフト×ハードで持続可能な社会を支える次世代モビリティ」の構築です。徳重さんは出資や補助金を活用し、通常100万円以上の設置費用を「0円」で提供するプランも展開しました。2023年12月末時点で25,000口の受注を突破するなど、国内トップクラスの実績を積み上げています。
徳重さんがEV普及の鍵を握るインフラ整備を「無料提供」で先行させる狙いは、社会課題とビジネス戦略の両立という意味で画期的です。まさに“社会を変える起業”の本質だと感じます。
日本人に向けたメッセージ──“挑戦を取り戻す”ために
徳重さんの軌跡を支えているのは、「挑戦し続ける勇気」と「プロとしての責任感」です。Wantedlyでは「失敗ではなく、そこからどう学ぶかが重要」と語り、新たな挑戦を続ける文化を社内にも浸透させています。また、学生へのメッセージとして、徳重さんは「今の日本人は夢を持つことに消極的。もっと世界を見据えてほしい」と語りかけています。かつて世界時価総額の多くを占めていた日本企業の姿を振り返り、それを再現する起業家精神を若い世代にも期待しているのです。
徳重さんが語る「挑戦を美徳とする文化」は、今の社会にこそ必要です。徳重さんの言葉は、特に自己肯定感を育てたい若い世代に向けた強いエールだと感じます。
最後に
徳重さんの歩みは、「ドローン」という切り口を通して見ても、成功よりも失敗、挑戦こそが人生の財産であると教えてくれます。EVからドローン、そして充電インフラへと領域を拡げる徳重さんの挑戦は、日本発のメガベンチャー創出という大志だけでなく、挑戦を恐れず、社会課題に真正面から取り組む起業家の精神を体現しています。
私自身、このブログを書きながら感じたのは、徳重さんが示す「誰もが挑戦できる社会」を実現するためには、失敗を許容し、そこから学ぶ文化が不可欠だということです。私たちも、日々の挑戦をあきらめず、未来を自らの手で切り拓きたいですね。