Loading...
実業家の考え方

6次産業というモデルで事業を拡張し続ける渡邉美樹氏

皆さんは、週末はいかがお過ごしでしょうか。
海外への渡航条件になる3回目のワクチン接種を済ました方も増え、外食するなど外で過ごす機会も多くなったと思います。もちろん感染症対策について油断はできませんが、必要な対策を講じれば、飲食店を盛り上げるために食事に行くのはありだと考えています。特に居酒屋など夜がメインのお店は、苦しい時期を乗り越えてきたと思うので、消費という形で力になっていきたいです。

今回は、居酒屋など多数のブランド店舗を運営するワタミ株式会社の創業者である渡邉美樹氏を紹介します。『和民』と聞くと、居酒屋チェーンをイメージする方も多いかもしれません。ただ、今は戦略的に焼き肉を取り扱って『焼き肉の和民』になっています。焼き肉だけでなく、食事の宅配や介護などにも着手しています。自社で使う食材を調達するため、農業にも取り組んでいるので、事業範囲は多岐にわたります。

渡邉美樹氏は、志を大切にしてビジョンを描き、それを実現されている方だと思います。
私も志高く、理想を描いて、それを実現させるために仕事をしていきます。

渡邉美樹氏の経歴

渡邉美樹氏は、1959年10月5日生まれで神奈川県横浜市生まれです。小学5年生の時に、母親の他界と父親の会社を清算するという経験から、社長になる決心をします。そのため、高校在学時は大学へ進学する気はなかったそうです。ただ、起業する事業形態など具体的なことは決めていなかったため、高校3年生の時に担任だった先生から「それを決めるためにお前、大学にいってもいいんじゃないか」とアドバイスされました。そのことがきっかけとなり、明治大学へ入学します。

大学2年生の時に、日本人の生活の中からビジネスチャンスを見つけるために、日本一周旅行へ出かけました。その時は何で会社を興すかは決まらず、模索を続けます。当時の渡邉美樹氏には、物資や資金はなかったので、人で勝負できるビジネスを探していました。そこで目をつけていたのが、ソフトウェア開発と外食事業です。そして大学4年生の時に、北半球一周しながらビジネスチャンスを探す旅に出ます。旅行で人間関係のいざこざに嫌気がさしたりもしましたが、ニューヨークにあるライブハウスで見た光景が渡邉美樹氏を突き動かしました。おいしい食事とスタッフの方々の心温まるサービス、過ごしやすい空間に好きな人といられることの素晴らしさに心打たれます。そして、外食をやるという決断をしました。

大学卒業後は、仕事を通じて財務や経理を学ぶために経理会社に勤務します。それから、会社設立のための資本金を稼ぐために運送会社に1年間勤めました。1984年(昭和54年)4月にワタミ株式会社の前身となる有限会社渡美商事を創業します。

ワタミ株式会社について

ワタミ株式会社の経営理念は、上述の北半球世界一周旅行時に決めました。
一人でも多くのお客様にあらゆる出会いとふれあいの場と安らぎの空間を提供すること
外食部門に関しては、今もこの理念を共有して事業展開しています。宅配事業や介護など別事業には、それぞれの経営理念が存在します。

「ワタミ」の由来は、渡邉美樹氏の苗字と名前の頭文字をとっています。
また、ワタミ株式会社は創業当時は居酒屋「つぼ八」のフランチャイズ契約を締結していました。1号店は、JR東日本中央本線の高円寺駅北口に出店しています。翌年には、2号店を小田急線大和駅に出店するなど順調に業績をあげていきました。

その後、1986年にはオリジナルブランドのお好み焼き店を神奈川県横浜市中区に出店します。居食屋「和民」が誕生したのは、1992年です。居酒屋とファミリーレストランの中間にあたる業態を『居食屋』と定義して、21世紀の新たな定食屋を目指しました。

初の海外進出は、2001年です。香港の九龍尖沙咀に出店しました。21世紀になると、多事業展開が進み、2002年には農業へ進出します。経営理念を実現するためには、安心・安全の食材を安定的に供給できることが必須でした。その後、2005年に介護事業に進出します。2008年には宅配事業を行います。これは、介護事業を通じて、在宅の高齢者の方々に食事を届ける事業の必要性を感じたことがきっかけとなっています。2012年には、全く業態が異なる風力発電事業に参入しています。

最後に

渡邉美樹氏の活躍は、事業の経営にとどまりません。政府教育再生会議委員や神奈川県教育委員会の委員も勤めています。そして、学校法人郁文館夢学園の理事、校長でもあります。
2011年には都知事選に立候補しました。2013年には参議院選挙にも出馬して、当選しています。議員は任期満了をもって退任し、経営に復帰しています。

渡邉美樹氏は分野を問わず、日本をよりよくするために必要なことをやっているように思えます。どの分野でも実績をあげ、数多くのことに取り組んでいる姿は、尊敬できます。
私も仕事に真摯に取り組み、渡邉美樹氏のように様々な分野で社会貢献できる人間になります。