私は最近、今まで経験していない分野の仕事を任されました。最初は不安だったのですが、期待されて任されたと思うので、必死に取り組んでいます。
成功されている経営者の方は、未知の分野にも果敢に挑戦します。今回は、72歳の時に「俺の株式会社」を立ち上げ、飲食業界で旋風を巻き起こした坂本孝氏を紹介します。
坂本孝氏は、俺のシリーズの飲食店はもちろんですが、ブックオフでも斬新なアイディアで事業を拡大させていきます。
坂本孝氏について調べると、インタビューではユーモアに溢れる応対をしています。そして、その会話の端々に事業に対する情熱や愛情が感じられます。ご本人曰く、落語家を目指していた時期もあったそうです。さまざまな経験を乗り越えてきたからこそ、経験から語られる言葉の一つ一つが響きました。
ブックオフコーポレーション株式会社
坂本孝氏は、1940年5月に山梨県甲府市で生まれました。その後、慶応義塾大学に入学します。坂本孝氏は大学卒業後、父親が経営する製麦会社に入社します。独立して、中古ピアノなどの販売を経て、1990年に神奈川県相模原市にBOOKOFF直営1号店をオープンしました。その1年ごとなる1991年の8月にブックオフコーポレーション株式会社を設立します。それから、1996年には中古家電の販売も始めます。2000年には海外にも店舗を展開して、5年後の2005年には東京証券取引所市場第一部に株式上場を果たします。坂本孝氏が在籍した16年で、店舗数は1000店を超えることができました。
俺の株式会社
坂本孝氏は、師と仰ぐ稲盛和夫氏が日本航空株式会社の再建に取り組んだことに刺激を受けます。当初は、ハワイでコンドミニアムを購入して余生を楽しむ予定だったそうです。尊敬する方の背中を見て、触発されます。そして、ブックオフコーポレーション株式会社で達成できなかった社員を独立させるという想いを実現するために、飲食業に参入します。
当初は焼き鳥を中心とした居酒屋を開いていましたが、うまくいきませんでした。赤字続きで撤退を考えましたが、踏みとどまります。そして、外部から有識者を招いて市場を分析しました。その結果、飲食業界で成功している事例が大きく2パターンに分かれることが判明しました。1つは、ミシュランガイドで星を獲得するような高級レストラン。もう1つは、客単価が安い立ち飲み居酒屋です。そこで、坂本孝氏はこの2つを融合させることにしました。インタビューにて、当時を振り返ると爆発的にヒットする予感があったそうです。
2011年9月に俺のイタリアン 新橋本店が新装開店しました。いままでなかった形態のため、心配はあったそうですが、成功するという予感を信じてやるべきことをやりました。1号店の店舗面積は16坪しかなかったため、創意工夫が生まれました。そのノウハウが多店舗展開の際に活きました。事業展開の戦略としては、まず銀座、その後はニューヨークなどの海外の大都市を目指していくとのことです。
理念を共有する!
坂本孝氏は、一流のシェフと手を組むために大事にしていることをインタビューで語っています。そのポイントは、理念を共有することです。理念を共有することが大事であることは、坂本孝氏の師匠である稲盛和夫氏から学んだと語っています。どの分野でも一流である人は理念をもって仕事をしています。だからこそ、お互いが何を目指しているかを共有して、より大きな成果が出せるのだと学びました。
私も仕事する仲間と理念を共有して、高みを目指しあえる関係を築いていきます。