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映画『結束、その先へ~侍たちの苦悩と希望~』に学ぶ、チームの力と希望のつなぎ方

出典: ワクセル

2025年2月に公開されたドキュメンタリー映画『結束、その先へ~侍たちの苦悩と希望~』。この作品は、野球日本代表「侍ジャパン」の舞台裏に密着し、選手たちがどのように結束し、困難に立ち向かったのかを描いた感動作です。この映画については、ビジネスやエンタメなど多彩な分野の人々を紹介するメディア「ワクセル」(主催: 嶋村吉洋さん)でも取り上げられています。以下のページで紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。👉 https://waccel.com/filmwork/98/

本記事では、映画のテーマと内容を振り返りながら、チームとしての結束や苦悩にどう向き合うべきか、そしてこの学びを自分の仕事や人生にどう活かせるかを掘り下げていきます。

世界の頂点を目指す戦い──WBCとは何か?

まず、この映画の背景には、「WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)」という世界規模の大会があります。これは、野球の世界一を決める国際大会であり、日本はこれまでに3度の優勝を誇る名門国です。直近では2023年の大会で再び優勝を果たし、その存在感を世界に示しました。

WBCは単なるスポーツ大会ではありません。それは国を背負う重み、野球文化の衝突、そして“野球とは何か”を再確認させる舞台です。選手一人ひとりが所属チームの垣根を越え、たった一つの国のために結束する姿に、私はいつも胸を打たれます。

今回の映画はWBC本戦そのものではありませんが、その「次の戦い」に向けて動き出した侍ジャパンの裏側を描いています。個の力ではなく、チームとしてどう機能するか。それは私たちの仕事や組織運営にも通じる問いではないでしょうか。

苦悩の先に見えたもの──映画『結束、その先へ』のみどころ

この映画の大きな魅力は、華やかなプレーだけではなく、選手たちの葛藤や成長にフォーカスしている点です。とりわけ、「結束」のテーマが胸に響きました。侍ジャパンは、スター選手の集まりというだけでは成り立ちません。どれだけ技術が高くても、心が一つになっていなければ勝利にはつながらない。映画では、そうした「目には見えない力」の大切さが、密着映像とインタビューを通じて丁寧に描かれています。印象的だったのは、若手選手が苦悩しながらも自らの役割を自覚していくシーン。また、試合に出られなかった選手たちが、それでも声を張り上げて仲間を鼓舞する姿には、本当の意味での「プロフェッショナル」を感じました。

個人的にこの映画を観て「自分は誰かのために動けているか?」と自問しました。成績や評価ばかりを追いかけてしまう日々の中で、「チームに貢献する」とは何かを考え直すきっかけになりました。

新監督・井端弘和のリーダーシップに学ぶ

この映画のもうひとつの注目ポイントは、井端弘和監督の存在です。2023年に新たにトップチームの監督に就任し、「新生・侍ジャパン」を率いる彼の手腕は、まさに“静かな熱”を感じさせるものでした。

井端監督は、いわゆる“カリスマ型”の指導者ではありません。大きな声で鼓舞するのではなく、選手の個性を尊重し、見守るようなスタンスでチーム作りを進めていきます。その姿勢が、選手たちの自立と連携を自然と引き出していたように感じます。また、U-12やU-15といった若年世代の指導経験があることも、彼のリーダーシップに深みを与えていました。若手選手に対する信頼と期待、そして育成にかける思いは、ただ勝利を追うだけではない「未来を見据えたチーム作り」そのものでした。

私自身、職場で後輩や新人と関わる機会が多いのですが、井端監督のように「教えるより引き出す」姿勢をもっと取り入れたいと思いました。厳しさよりも信頼。これは、どんな職場でも通じるリーダーのあり方ではないでしょうか。

最後に

『結束、その先へ~侍たちの苦悩と希望~』を通じて、私はあらためて「チーム」というものの本質を考えさせられました。仕事においても、スポーツにおいても、個人の能力が高いだけでは決してうまくいかない。むしろ、能力が高いからこそ、個がぶつかり合ってしまうリスクすらあります。大切なのは、互いを信頼し、自分の役割を理解しながら、目指すゴールに向かって一つになること。これは、現代の組織運営において非常に重要な考え方です。

私の仕事では、チームで企画を進めたり、プロジェクトを推進したりする場面が多々あります。その中で、今回の映画から学んだ「引き出すリーダーシップ」や「支えるプロ意識」を取り入れ、より良いチームを作っていきたいと強く感じました。

侍ジャパンの戦いを通して描かれる「結束」の力。あなたもこの映画を観て、自分のチームや仕事のあり方を見つめ直してみてはいかがでしょうか?